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グリーンリーフ(リクガメのエサ考察)

リクガメの飼育において、毎日のエサ選びは楽しみでもあり、悩みの種でもあります。スーパーで手軽に購入できるグリーンリーフは、その柔らかさから多くのリクガメが好んで食べるため、エサの選択肢として人気があります。

結論から述べると、グリーンリーフはカルシウム/リン比が1.4:1とあまりバランスが良くないためリクガメの主食にはならないのですが、副菜としては申し分ないです。

目次

グリーンリーフとは?

グリーンリーフは、キク科アキノノゲシ属の野菜で、一般的な玉レタスのように丸く固く結球しない「リーフレタス(葉レタス)」の一種です。葉の先端がフリルのように波打っており、柔らかくしなやかな食感が特徴です。

よく似た野菜にサニーレタスがありますが、こちらは葉先が赤紫色をしています。
グリーンリーフは全体が鮮やかな緑色をしており、苦味が少なく、かすかな甘みがあるため、我が家のリクガメもサニーレタスよりグリーンリーフの方が食いつきは良いです。

グリーンリーフを食べるロシアリクガメ
グリーンリーフを食べるロッシー

リクガメのエサとしての栄養評価

グリーンリーフの可食部100gあたりの主な栄養成分は次のとおりです。
比較対象としてレタスと小松菜を並べています。

栄養成分グリーンリーフレタス小松菜
カルシウム
(カルシウム/リン比)
58 mg
(1.4:1)
19 mg
(1:1.1)
150 mg
(3.2:1)
ナトリウム6 mg2 mg14 mg
カリウム490 mg200 mg140 mg
1 mg0.3 mg2.1 mg
葉酸110 μg73 μg86 μg
βカロテン2300 μg240 μg3100 μg
ビタミンC21 mg5 mg21 mg

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

比較の通り、グリーンリーフはリクガメ餌の定番の小松菜には遠く及ばず、カルシウム/リン比率も1.4:1とバランスが悪いため、常食には向かないです。

一方で、レタスとの比較においては葉酸やβカロテンが豊富であったりと、(栄養価的には)レタスの上位互換のような野菜です。

他方でカリウムの含有量が多いのはやや気になるところです。カリウム自体は体内の水分調整等に必要な栄養素のため悪いものではなく、欠乏するのも良くないのですが、過剰摂取も良くはないです。
いずれにせよ、主食にするのでなければ問題を生じない範囲と考えます。

副食としてのグリーンリーフ

グリーンリーフは我が家のリクガメ(ロシアリクガメ)にとっては比較的嗜好性が高いです。葉が柔らかく、水分も多いためか、むしゃむしゃと美味しそうに食べてくれます。

食欲が落ちているときでも、グリーンリーフなら口にすることがあるため、そういった意味では重宝しています。

シェルターのなかにグリーンリーフを引きずり込むようにして食べるロシアリクガメ
シェルターのなかにグリーンリーフを引きずり込むようにして食べるロッシー

栄養価、特にカルシウム/リン比の観点からは主食には向かないグリーンリーフですが、その高い嗜好性と水分量の多さから、水分補給などを目的とした副食としてはありかもしれません。

他方で、やはりカリウム含有量が果物並みに多いのは気になるところでして、水分補給目的ならむしろ(栄養価も低いがカリウム含有量も低い)レタスの方が優秀な側面もあります。

まとめ

グリーンリーフは、リクガメにとって嗜好性が高いものの、主食には向かない副食向けの野菜です。

リクガメのエサで重要なのは、そのエサ単体の栄養バランスではなく、普段与えるさまざまな野菜や野草、その食事全体のバリエーションを含めてのバランスを維持することです。

「○○は栄養価が低いから / 栄養バランスが悪いから与えるのはやめよう」というのは行き過ぎた考えで、サブで与える分にはまったく問題ないです。

食事のバリエーションをどんどん増やしていくことで、全体としての食事バランスを整えていきたいところです。

\ リクガメのエサ探しに重宝します! /

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この記事を書いた人

2006年からロシアリクガメ(ホルスフィールドリクガメ)を育てています。

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