タアサイは中国野菜のひとつで、(マイナーかもしれませんが)スーパーに行くとチンゲンサイやコマツナの隣に並べられていることが多いです。
チンゲンサイと違って「葉」の枚数が多いのが特徴で、ボリュームを鑑みればコストパフォーマンスに優れたリクガメ飼料といえます。
栄養価はβカロテン・ビタミンC・鉄分が多いとされます。下記に詳しく考察していきます。
「タアサイ」のカメエサ評価
カルシウム量 | ◯ | 可食部100gあたり120mg チンゲンサイ以上、コマツナ以下 |
---|---|---|
カルシウム/リン比 | △ | 2.6 : 1(可食部100gあたりリンは46mg) チンゲンサイよりもリン量が多い |
嗜好性 | ◯ | チンゲンサイと同じようによく食べる |
価格 | ◯ | 1袋200円程度 ボリュームが多いのがGood、スーパーで入手しづらいのがBad |
総合評価 | 62点 | カルシウム量はカルシウム剤で補うとして、メインの餌に加えられる。餌のバリエーションを増やすために与えたい野菜 |
タアサイはチンゲンサイよりカルシウム量は多いが、リン量も多い
タアサイは緑黄色野菜のなかでは比較的カルシウム量が多く、チンゲンサイの可食部100gあたり100mgのカルシウム含有量に対して、タアサイには120mgのカルシウムが含まれています。
しかし反面、チンゲンサイよりもリン量が多いのが難点です。(リンがカルシウム吸収を阻害してしまうため)
チンゲンサイのカルシウム/リン比が約3.7:1なのに対して、タアサイは2.6 : 1です。
若干このあたりバランスが悪いといえるのですが、爬虫類用のカルシウム剤を添加すれば、問題なく主食として与えられる野菜と評価できるでしょう。
我が家では上のページから購入できる「ジェックス カルシウム」を使っています。無リンの炭酸カルシウムです。本品はビタミン添加のない製品ですが、ビタミンD3を含むタイプも市販されています。
タアサイの栄養価(βカロテンが多い!)
最初に述べたとおり、タアサイはβカロテン量が多いです。コマツナには及ばないのですが、リストにすると次のような感じとなります。
- コマツナ:3,100 μg
- タアサイ:2,200 μg
- チンゲンサイ:2,000 μg
(※可食部100gあたりのカロテン量)
なかなか優秀ですね。チンゲンサイの代替野菜にはタアサイがちょうど良いと思います。
他の栄養価としては、ビタミンK(220μg)、葉酸(65μg)、ビタミンC(31mg)も豊富に含まれています。全体的にはコマツナの方が栄養価に優れるものの「ビタミンK」はタアサイの方が多いです。
ただしリクガメ飼料の内容を考えますと、ビタミンKが成体に不足することはあまり考えられません。タアサイの栄養的メリットはやはりβカロテンの方だと考えられます。
リクガメの嗜好性とタアサイの長所
タアサイの長所は、写真をご覧のとおり、葉っぱ部分のボリュームがかなり多いことです。
コマツナやチンゲンサイなどは葉よりも茎の部分が多く(茎をあまり好まないカメにとっては)食べる部分が少なくてもったいないなと思います。
その点、タアサイは葉っぱのボリュームが満点ですので、餌としてのコスパが高いのも嬉しいところです。嗜好性も問題なしで、よく食べます。
ちなみに、チンゲンサイの茎はとてもジューシーで(食べられると分かれば)リクガメはかなり喜んで食べます。手渡しでチンゲンサイの茎を近づけてみると、パクッと食いついてくれることもあるので、試してみるのも良いでしょう。
以上、この記事ではタアサイのリクガメ飼料としての考察を行いました。
端的に評価すれば「チンゲンサイの代替となる優れたリクガメ飼料」だといえるでしょう。餌のバリエーションを増やしたい方はぜひ、スーパーでタアサイを探してみてください。
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