リクガメを動物病院に連れて行く方法(準備する持ち物と心構え)

リクガメを長年飼育していると、やはり年に何回かは動物病院にお世話になる機会が出てくると思います。

「動物病院に連れて行くのは何だか不安だな……」と感じられる方も少なくないのですが、リクガメの病気は早期発見・早期治療が大切です。

この記事では、リクガメを動物病院に連れて行く方法について、一問一答形式でお答えします。

どのようなときに病院へ連れて行くか

Q. リクガメはどういうとき動物病院に連れて行くの?

A. 体調不良や病気・怪我の他に、伸びすぎた爪や嘴を切るためにも病院へ連れて行きます

リクガメによく見られるのは呼吸器系疾患です。

  • エサを食べない
  • プキュー、と異常な呼吸音をしている
  • 鼻水が出ている
  • シェルターに引きこもったまま日中も出てこない

などの症状が、リクガメの風邪の特徴です。風邪といえども、悪化すると肺炎に移行するのでなかなか侮れないです

私もこれまで3回ほど、風邪で動物病院のお世話になりました。困ったことに、リクガメの風邪は症状が分かりづらいです。人間のようにくしゃみや咳をしてくれませんので……。

ですから少しでも体調不良が続くようであれば、早め早めに動物病院に行くことが大切です。

爪や嘴が伸びすぎてきたので、病院で切ってほしい」といった内容でも、獣医さんは快く対応してくれます。何か困ったことがあったときに相談できる、かかりつけの動物病院を探しておきましょう。

近くに爬虫類専門の動物病院がない場合

Q. 近くに爬虫類専門の動物病院がないのだけれど、どうしたらいいの?

A. まずは「ふつうの」動物病院に電話で問い合わせをしてみましょう

表向きは「イヌ・ネコ・小動物」としか書かれていない動物病院でも、電話で問い合わせてみると「リクガメですか、大丈夫ですよ~」と対応してくれるところはわりとあります。

我が家のリクガメかかりつけの動物病院も、表向きは「ワンちゃん・ネコちゃん」としか看板を出していません。しかし獣医さんは名医で、リクガメの治療をしっかりやってくださいました。

ホームページを持っていないorホームページに詳しい情報がない動物病院が多いですから、まずは電話で問い合わせて、リクガメ診療の可否を聞いておくのがベストです。

リクガメを病院まで運ぶ方法

Q. どうやってリクガメを病院まで運べばいい?

A. リクガメより一回り大きな段ボール箱に入れて運びます

ここで述べるのは、ロシアリクガメなどの比較的小型のカメについてです。

段ボール箱でなくても良いのですが、リクガメより一回り大きな箱を用意して、底に新聞紙を敷き詰めます

冬場は寒いので、底に使い捨てカイロを何枚か貼って、(カメがやけどしないいよう)もう一枚段ボールを挟み、床暖房のような形で保温します。

移動中、リクガメが箱のなかで排泄をしてしまうことは多いです。

そのため、底には厚めに新聞紙を敷き詰めておきます。吸水性の高いペットシーツを使っても良いです。

上部分のフタを閉めて、暗くしておいた方がリクガメは落ち着くようです。(それでも暴れるカメは暴れます)

移動中は、箱からの脱走・転落、あるいは衝突による怪我に気をつけます。

動物病院に持って行くもの

Q. 持ち物は何を準備すれば良いの?

A. リクガメを入れる箱と新聞紙、それからタオルやポリ袋も用意があると良いです

☆必要なもの

  1. リクガメを入れる箱
  2. 箱の底に敷く新聞紙
  3. 交換用の新聞紙
  4. 動物病院の診察カード

☆あると役立つかもしれないもの

  1. ポリ袋(排泄物処理のため)
  2. タオル・ティッシュ
  3. 使い捨てカイロ(冬場の保温用)

リクガメの診察方法

Q. リクガメの診察ってどんなふうにやるの?

A. 獣医さんがリクガメを手に持って観察して、診察します

例えば風邪でリクガメを連れて行った場合、一般的に下記のような形で診察がおこなわれます

  1. リクガメの体重をはかる(診察台が体重計になっている。前回診療時の体重がカルテに記録されている)
  2. リクガメの食欲等に関する問診
  3. 聴診器で呼吸の異常音を確かめる
  4. 獣医さんが耳で直接、リクガメの呼吸をチェックする

多くの動物病院では、診察時の体重などをカルテに記録していますので、前回診療時と比べて体重が何グラム減ったか増えたかなども分かります。

リクガメが手足と顔を甲羅に引っ込めていて、そこを診察しなければならない場合は、動物看護士と獣医の二人がかりで、リクガメの顔を無理やり出させることはあります。

飼い主としては、そわそわしながらも、お医者さんにお任せして見守っていることしかできません。

リクガメの風邪の治療方法

Q. 風邪の治療はどうやるの?

A. 病院によって異なりますが、注射を何回かに分けて打ちます

風邪の治療で、場合によっては抗生物質の注射を何回かに分けて打たなければならないケースが出てきます。

二日~三日おきに、注射を合計三本打って「それでしばらく様子を見ましょうか」といったことを言われます。

もちろん、獣医さんによってどのような治療方法を取るかは変わってきます。

リクガメの医療費について

Q. リクガメの医療費はどのくらいかかるの?

A. 病院によってピンからキリまで異なります

診療料金について業界相場があるのかどうかは、私にはちょっと分からないです。

例えばリクガメの爪切りでも、800円でやってくれるところもあれば、4000円くらい取るところもあります。

先ほどの風邪治療でも、注射1本1000円のところもあれば、3000円のところもあります。

病院によって医療費にけっこう開きがあるようで、一概には言えないです。念のためお金は多めに持っていきましょう。

病院に連れて行く前に温浴をさせるか否か

Q. 病院に連れて行く前に「温浴」はさせた方が良い?

A. 症状によりますが、リクガメが弱っている場合は避けた方が無難かも

リクガメをできるだけ綺麗にしてから病院に連れて行きたいという気持ちはよく分かります。

しかし衰弱しているリクガメの場合、(温浴も体力を消耗するので)逆効果となる場合があります。

リクガメの状態を見て判断することが大切です。

リクガメは動物病院を怖がる?

Q. 怖い思いをさせてリクガメがトラウマにならないか心配

A. 怖がるのはたしかですが、まずは病気を治すことが優先です

リクガメは臆病な生き物ですので、動物病院をそれなりに怖がるのはたしかです。

箱に入れれば出ようとして暴れます。診療が終わって注射を打たれたあとは、甲羅にぴったりと頭と手足を引っ込め、石になったように動かないこともあります。

もしかしたらカメが人間不信になってしまうのではないか、と心配する気持ちはよく分かります。

しかしケージに戻してやると数時間後にはケロッとした顔で、エサを食べていることも多々あります。まずは病気を治して、リクガメに元気になってもらうことが大切です。

以上、リクガメを動物病院に連れて行くときのポイントについてご紹介しました。

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