サンチュ・包菜(リクガメのエサ考察)

サンチュはレタス(チシャ菜)の一種で、焼き肉の合わせ野菜としては定番ですね。レタスとは違って、葉っぱが一枚一枚分かれた状態で、パックに入って売られています。

和名では包菜(つつみな)と呼ぶそうですが、今ではサンチュの方が一般的な呼称となっています。

植物分類上は「キク科」に属します。同じキク科であるサラダ菜・春菊・タンポポなどと同様に、サンチュもリクガメ飼料として与えることが可能です

この記事ではリクガメのエサとしての「サンチュ」の栄養学的な機能評価をしていきます。

「サンチュ」のカメエサ評価

カルシウム量×可食部100gあたり62mg
レタスの倍以上ではあるものの、カメエサとしては少ない
カルシウム/リン比×1.5:1(可食部100gあたりリンは39mg)
カルシウム含有量が少なく、バランスが良いとはいえない
嗜好性食いつきは非常に良い
価格1パック98円程度
市販されるサンチュは固い芯がなく、すべてが可食部となる。基本的に安価で、コストパフォーマンスにも優れる
総合評価45点レタスよりかはカルシウム量が多いものの、コマツナやチンゲンサイには大きく劣る。主食には向かないがサブメニューとしては与えられる

レタスよりかは栄養価に優れるものの、主食には向かないサンチュ

サンチュ

まず、カメ主食の定番である大根葉やコマツナと比較するとサンチュはカルシウム含有量が少ないという欠点があります。リストで簡単に比べてみると、下記のようになります。

(可食部100gあたりのカルシウム含有量)
  1. モロヘイヤ:260mg
  2. だいこん葉:220mg
  3. カブの葉:190mg
  4. コマツナ:170mg
  5. チンゲンサイ:120mg
  6. サンチュ:62mg
  7. サラダ菜:56mg
  8. レタス:19mg

このように、サンチュは葉物野菜のなかではあまりカルシウムが多くない野菜です。(レタスやサラダ菜よりは優秀であるものの)

不足分は爬虫類用のカルシウム剤で補うとしても、サンチュをリクガメの主食として毎日与えるのはあまり望ましくないかもしれません。

サブメニューとして与える分にはまったく問題ありません。

サンチュの主要な栄養素はβカロテン、ビタミンC・E、それからビタミンK、カリウムも豊富に含みます。基本的にレタスよりかは高栄養価です。

(可食部100gあたりのβカロテン含有量)
  1. モロヘイヤ:10000㎍
  2. だいこん葉:4400㎍
  3. サンチュ:3800㎍
  4. カブの葉:3200㎍
  5. コマツナ:3100㎍
  6. チンゲンサイ:2600㎍
  7. サラダ菜:2200㎍
  8. レタス:240㎍

上の表のように、レタスはもちろんのこと、チンゲンサイやコマツナなどのリクガメ野菜優等生組と比較をした場合でも、サンチュのβカロテン量はそれを上回っています。

日頃の給餌メニューでリクガメが十分にカルシウムを摂取しているのであれば、このようなビタミン補給目的でサンチュを与えるのも有益なことだろうと考えます。

サンチュの保存についての注意点

サンチュは意外と日持ちがしないといいますか、傷みやすいです。

サンチュは傷むと、葉っぱが黒っぽく変色し、腐ったようになってしまいます。収穫時期ですとか、生産管理の状態などでも日持ち期間が変わってくるようです。

スーパーで選ぶときは、できるだけ新鮮なものを。

保存方法としては、濡れ新聞紙に包んでポリ袋に入れて冷蔵庫に「立てて」保存するのが長持ちすると他のサイトには書かれています。

ただこれは手間なので、うちでは葉っぱを濡らしたあと(新聞紙の行程を抜かして)そのままポリ袋に入れています。以前、冷蔵庫に入れたらすぐに傷んでしまったので、冷蔵庫の「野菜室」の方で保存しています。

葉っぱ系はとにかく、濡らして→ポリ袋に入れて(乾燥対策)→野菜室に保存、でそこそこ日持ちします。

サンチュはリクガメの嗜好性がとても高い

サンチュを食べるリクガメ

サンチュはリクガメの嗜好性がとても高いです。葉っぱ系野菜のなかでは、食いつき抜群です。

手渡しで与えるときは、指を噛みつかれないように注意しましょう。

リクガメの嗜好性の高さ、それからβカロテンを初めとする栄養価の高さを加味すれば、「サンチュは優れた副食である」と評価できます。

ちなみにサンチュの旬は夏ですが、年中スーパーで手に入るというのも嬉しいところですね。

リクガメ飼料のバリエーションを増やしたい方は、是非サンチュを取り入れてみると良いでしょう。

(終わり)

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