サラダ菜(リクガメのエサ考察)

サラダ菜は市販野菜のなかでは1年中手に入る便利なリクガメ飼料

リクガメとサラダ菜

サラダ菜は1年中スーパーで買うことができ、値段も比較的安価であるので、リクガメのエサとしては使いやすいです。嗜好性も良く、うちのカメもサラダ菜が好きです。栄養価も、ビタミン類(ビタミンB1,B2,C,K,E)やβ-カロテンが豊富なので、野菜としても優秀といえるでしょう。

ただリクガメのエサ選びで難しいのは「必ずしも栄養価が高いほうが優れているわけではない」ということ。リクガメ飼育では「野菜より野草が理想的」だとする意見が多いですが、これは野草の方が高栄養価だからではなく、野草の方が『粗食』であるからリクガメのライフスタイルにマッチしているという意味です。

サラダ菜のカメエサ評価

カルシウム量可食部100gあたり56mg
カルシウム/リン比1.14:1
嗜好性よく食べる。
価格一束100円程度
総合評価42点カルシウムとリンのバランスが悪く、主菜には不向き。嗜好性は高いので副菜には適する。

カルシウムとリンの比率は?

リクガメのエサは、カルシウムとリンの比率が5:1くらいのものが望ましいとされています。五訂日本食品標準成分表で調べたところ、サラダ菜のカルシウム/リン比は1.14:1だったので、やはりカルシウムのバランスが良いとは言えません。

しかし5:1の理想条件を満たす市販野菜なんて、現実的には「カブの葉」か「大根葉」くらいしか存在しません(しかもこれらの葉物野菜は他の野菜よりも値段が高い)。なので、サラダ菜が決して野菜のなかで劣っているというわけではないです。カルシウムパウダーなどを添加して補えば、リクガメエサのなかでは十分有用な部類に入ります。

サラダ菜を育てるのも面白い!

サラダ菜は簡単に家庭菜園ができるので、育ててみるのも面白いです。最近個人的に気になっているのが「水耕栽培キット」で、サラダ菜は水耕栽培もしやすい野菜です。

手間暇等を考えるとふつうにスーパーで買ったほうが良いのだろうけれども、自宅で野菜を育ててリクガメエサの「自給自足」ができたらいいなと夢見ています。

サラダ菜の特性を知れば、リクガメの食べる「野草」も見つけられる!

リクガメとサラダ菜

ここからは豆知識。

サラダ菜はキク科/アキノノゲシ属/チシャ種に属する植物。逆に言えば、この分類(キク科)に属する植物であれば、野草でもたいていはリクガメの食用になります。以下に代表的な例をあげてみましょう。

アキノノゲシ(龍舌菜)

キク科アキノノゲシ属の野草。まさにサラダ菜の仲間ですが、見た目はとても雑草。リクガメ野草としては有名で、私も何度かあげたことがあります。葉っぱの形状から見分けるのですが意外と難しい。

私もアキノノゲシをリクガメに与えたときは「あっアキノノゲシだー!」と思って食べさせたのではなく、じつは「なんか大きなタンポポの葉っぱがあったぞー!」と思い込んでいました。キク科の野草は、花が咲いていない限りどれも似たり寄ったりで見分けがつきづらいですね。

注意して観察すれば、アキノノゲシはわりと頻繁に見かける野草なので、ぜひリクガメ野草のバリエーションに加えておきたいところ。ちなみにウサギ飼料としても使われています。

参考リンク

ヨモギ

キク科多年草の食用野草といえば筆頭に上がるのがヨモギ。人間もふつうに食べるくらいなので、もちろんリクガメだって食べます。(ただうちのカメはあまり食いつきが良くない。あと『カタバミ』のように、人間は食用とするけれどリクガメにとっては不適切な野草ももちろん存在します)

見分けやすく手に入りやすいので、重宝する野草。

参考リンク

ヨモギについてはまた別の記事で、個別に紹介してみたいです。

まとめ サラダ菜は使いやすいリクガメ食用野菜

話が脱線してしました。結論を述べれば、サラダ菜は優秀なリクガメ野菜です。価格とカルシウムバランスでは実のところ「コマツナ」と「チンゲンサイ」の方が優れています。けれども、同じ野菜ばかりを与えるのは宜しくないので、そういった観点からも食事バリエーションのひとつとして「サラダ菜」を加えることは良いことだと感じます。

冬場は野草もあまり取れないので、上手い具合に市販野菜のレパートリーを増やしていきましょう。

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